SAP Analytics Cloud プレゼンテーションモードのご紹介

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はじめに

このブログポストでは、2024Q2 QRCにてリリースされた、SAP Analytics Cloudのプレゼンテーションモードについてご紹介いたします。

SAP Analytics Cloudプレゼンテーションモードは、従来のSAP Digital Boardroomの主要機能を最適化ストーリーエクスペリエンスに統合したものです。これは、ストーリー、アナリティクスアプリケーション、SAP Digital Boardroom を統合した単一のプラットフォームを提供するという当社の継続的な取り組みを示しています。これらの機能を使用するための別ライセンスは必要ありません。

ただし、SAP Digital Boardroomの後継機能ではないため、既存のSAP Digital Boardroomプレゼンテーションからの移行機能は提供していません。また、SAP Digital Boardroomの機能のすべてがプレゼンテーションモードで利用できるわけではないことに注意してください。

 

SAP Analytics Cloud プレゼンテーションモードと

SAP Analytics Cloudプレゼンテーションモードの主要な機能は以下の通りです。

1つまたは複数のストーリーからページをインポートしてプレゼンテーションを構成トピック、サブトピックにページをグルーピングしてプレゼンテーションのツリー構造を作成するオプションを提供ツールバーに表示するボタンや配置のカスタマイズ、フローティングツールバーの有効化などのユーザーエクスペリエンス設定従来のDigital Boardroomにはない新たなエクスペリエンスのサポート(コメント、ブックマーク、エクスポートなど)

 

これらの機能により、組織の360°ビューで意思決定を促進するプレゼンテーションを体験することが可能です。

それでは、この統合によるいくつかの新機能について見ていきましょう。

 

ストーリーページのインポート

編集モードで読み取りアクセス権を持つ他のストーリーからページを追加できる新しいオプションが追加されました。ページ タブ バーの [ページの追加] ボタン、またはアウトライン パネルのページ セクションの [+] をクリックすると、 [ストーリー ページをインポート] のオプションが表示されます。これにより、他のストーリーのページを自分のストーリーとして使用できます。

ユーザーは、ターゲット ストーリーを選択した後、そのストーリーから一部のページ、またはすべてのページを選択できます。以下のスクリーンショットは、ターゲット ストーリーから3つのページを選択したことを示しています。

インポートを実行すると、インポート ステータスが表示され、ユーザーはどのページがインポートされ、どのページがまだキューにあるかを把握できます。完了すると各ページのステータスの概要が表示されます。

ストーリーページのインポートに関する機能制限については以下の通りです。

従来のデザインエクスペリエンスで作成されたストーリーはインポート不可ストーリー要素のコピー&ペーストを行う際と同様の機能制限(詳細は製品ヘルプ参照)例:入力コントロール(勘定、メジャー、ディメンション、クロス計算の入力コントロール)ストーリー上に保存されたブックマーク、ストーリーフィルタ、コメント、ストーリー設定などはインポートの対象外その他、既知の制限:動的テキストのインポートは未サポートしきい値、背景画像はインポート不可(仕様か不具合かは調査中)同一名の計算定義を持つ複数のストーリーをインポートすることはできない

ユーザーはインポートしたストーリーページをローカル編集することが可能です。デザイナの「アウトライン」パネルの「ページ」セクションにはインポートされたストーリーページが表示され、詳細メニューからインポート元のストーリーページへのアクセスが可能です。さらに、インポートされたページの更新を検出すると自動的に通知されます。更新を適用するためにページを再インポートするか、現バージョンを保持するかはユーザーが決めることができます。尚、再インポートによりローカル編集は上書きされ、ブックマークはクリアされるのでご注意ください。

プレゼンテーション構造の定義

プレゼンテーション構造を定義するオプションがあります。「アウトライン」パネル「プレゼンテーション」、またはストーリー「編集」 「プレゼンテーション設定」のツールバーからアクセスできます。

プレゼンテーション設定では、デザイナはトピックまたはサブトピックの下にページを入れてグループ化することができます。トピックとサブトピックを組み合わせると、プレゼンターをガイドするツリー構造になります。プレゼンテーション構造内でオリジナルストーリーのすべてのページを使用する必要はありません。使用されていないページは、プレゼンテーションモードでは非表示のままになります。また、トピックを非表示にするオプションもあります。

プレゼンテーションモードのツールバー構成 (フローティングツールバーと固定ツールバー)

編集モードで使用できる既存のツールバー設定を拡張しました。プレゼンテーションモードを選択すると、ツールバーをフローティングまたは固定して表示するオプションが追加されました。プレゼンテーションモードで最適な表示エクスペリエンスを提供するため、フローティングツールバーがデフォルトの構成になっています。

ここまでの新機能について紹介されている公式YouTubeがありますので、こちらも是非ご覧ください。

デフォルトのビューア構成とナビゲーションパネル

アウトライン パネルのナビゲーションの下に、ストーリーを開くときのデフォルト モードを構成するための新しいオプションが追加されました。これにより、閲覧者がプレゼンテーション モードをクリックしたり、URL を編集してプレゼンテーション モードに入る必要がなくなるため、柔軟性が向上します。

表示のデフォルトモードを「表示」または「プレゼンテーション」のどちらにするかを選択プレゼンテーション表示時のナビゲーションパネルの表示状態を「展開」または「折りたたみ」のどちらにするかを選択

 

URLによるプレゼンテーションモード表示

以下のいずれかの書式を使用してプレゼンテーションモードでストーリーにアクセス可能です。

https://テナントドメイン/sap/fpa/ui/tenants/テナントID/bo/story/ストーリーID?mode=presenthttps://テナントドメイン/sap/fpa/ui/tenants/テナントID /app.html#/story?shellMode=present&/s/ストーリーID /https://テナントドメイン/sap/fpa/ui/tenants/テナントID /app.html#/story2?shellMode=present&/s2/ストーリーID

尚、テナントドメイン、テナントID、ストーリーIDは[ファイル]→[共有]メニューから「ストーリー共有」ダイアログで確認可能です。(以下、テナントドメイン:青、テナントID:オレンジ、ストーリーID:緑)

SAP Digital Boardroomとの違い

以下はSAP Digital Boardroomとプレゼンテーションモードの機能やライセンスの違いについてまとめた表です。

プレゼンテーションモードでは、議事録、アジェンダ、複数ディスプレイ表示の機能が実装されていません。

まとめ

今回は、2024Q2 QRCにてリリースされた、SAP Analytics Cloudのプレゼンテーションモードについてご紹介しました。プレゼンテーションモードでは、従来の SAP Digital Boardroom で利用可能であった主要な機能が、最適化されたストーリーエクスペリエンスに直接取り込まれており、他のストーリーからインポートされたページをストーリー内で作成されたページと併用し、それらのコンテンツをプレゼンテーションとして配信することが可能ですので、是非、この機会にご活用いただければと思います。

これからもSAP Analytics Cloudの機能拡張をご紹介していきますので、是非、ご期待ください。

参考ブログ:

Presentation Mode: Integration of Core Digital Boardroom Features in the Optimized Experience

 

​ はじめにこのブログポストでは、2024Q2 QRCにてリリースされた、SAP Analytics Cloudのプレゼンテーションモードについてご紹介いたします。SAP Analytics Cloudプレゼンテーションモードは、従来のSAP Digital Boardroomの主要機能を最適化ストーリーエクスペリエンスに統合したものです。これは、ストーリー、アナリティクスアプリケーション、SAP Digital Boardroom を統合した単一のプラットフォームを提供するという当社の継続的な取り組みを示しています。これらの機能を使用するための別ライセンスは必要ありません。ただし、SAP Digital Boardroomの後継機能ではないため、既存のSAP Digital Boardroomプレゼンテーションからの移行機能は提供していません。また、SAP Digital Boardroomの機能のすべてがプレゼンテーションモードで利用できるわけではないことに注意してください。 SAP Analytics Cloud プレゼンテーションモードとはSAP Analytics Cloudプレゼンテーションモードの主要な機能は以下の通りです。1つまたは複数のストーリーからページをインポートしてプレゼンテーションを構成トピック、サブトピックにページをグルーピングしてプレゼンテーションのツリー構造を作成するオプションを提供ツールバーに表示するボタンや配置のカスタマイズ、フローティングツールバーの有効化などのユーザーエクスペリエンス設定従来のDigital Boardroomにはない新たなエクスペリエンスのサポート(コメント、ブックマーク、エクスポートなど) これらの機能により、組織の360°ビューで意思決定を促進するプレゼンテーションを体験することが可能です。それでは、この統合によるいくつかの新機能について見ていきましょう。 ストーリーページのインポート編集モードで読み取りアクセス権を持つ他のストーリーからページを追加できる新しいオプションが追加されました。ページ タブ バーの [ページの追加] ボタン、またはアウトライン パネルのページ セクションの [+] をクリックすると、 [ストーリー ページをインポート] のオプションが表示されます。これにより、他のストーリーのページを自分のストーリーとして使用できます。ユーザーは、ターゲット ストーリーを選択した後、そのストーリーから一部のページ、またはすべてのページを選択できます。以下のスクリーンショットは、ターゲット ストーリーから3つのページを選択したことを示しています。インポートを実行すると、インポート ステータスが表示され、ユーザーはどのページがインポートされ、どのページがまだキューにあるかを把握できます。完了すると各ページのステータスの概要が表示されます。ストーリーページのインポートに関する機能制限については以下の通りです。従来のデザインエクスペリエンスで作成されたストーリーはインポート不可ストーリー要素のコピー&ペーストを行う際と同様の機能制限(詳細は製品ヘルプ参照)例:入力コントロール(勘定、メジャー、ディメンション、クロス計算の入力コントロール)ストーリー上に保存されたブックマーク、ストーリーフィルタ、コメント、ストーリー設定などはインポートの対象外その他、既知の制限:動的テキストのインポートは未サポートしきい値、背景画像はインポート不可(仕様か不具合かは調査中)同一名の計算定義を持つ複数のストーリーをインポートすることはできないユーザーはインポートしたストーリーページをローカル編集することが可能です。デザイナの「アウトライン」パネルの「ページ」セクションにはインポートされたストーリーページが表示され、詳細メニューからインポート元のストーリーページへのアクセスが可能です。さらに、インポートされたページの更新を検出すると自動的に通知されます。更新を適用するためにページを再インポートするか、現バージョンを保持するかはユーザーが決めることができます。尚、再インポートによりローカル編集は上書きされ、ブックマークはクリアされるのでご注意ください。プレゼンテーション構造の定義プレゼンテーション構造を定義するオプションがあります。「アウトライン」パネル – 「プレゼンテーション」、またはストーリー「編集」 – 「プレゼンテーション設定」のツールバーからアクセスできます。プレゼンテーション設定では、デザイナはトピックまたはサブトピックの下にページを入れてグループ化することができます。トピックとサブトピックを組み合わせると、プレゼンターをガイドするツリー構造になります。プレゼンテーション構造内でオリジナルストーリーのすべてのページを使用する必要はありません。使用されていないページは、プレゼンテーションモードでは非表示のままになります。また、トピックを非表示にするオプションもあります。プレゼンテーションモードのツールバー構成 (フローティングツールバーと固定ツールバー)編集モードで使用できる既存のツールバー設定を拡張しました。プレゼンテーションモードを選択すると、ツールバーをフローティングまたは固定して表示するオプションが追加されました。プレゼンテーションモードで最適な表示エクスペリエンスを提供するため、フローティングツールバーがデフォルトの構成になっています。ここまでの新機能について紹介されている公式YouTubeがありますので、こちらも是非ご覧ください。デフォルトのビューア構成とナビゲーションパネルアウトライン パネルのナビゲーションの下に、ストーリーを開くときのデフォルト モードを構成するための新しいオプションが追加されました。これにより、閲覧者がプレゼンテーション モードをクリックしたり、URL を編集してプレゼンテーション モードに入る必要がなくなるため、柔軟性が向上します。表示のデフォルトモードを「表示」または「プレゼンテーション」のどちらにするかを選択プレゼンテーション表示時のナビゲーションパネルの表示状態を「展開」または「折りたたみ」のどちらにするかを選択 URLによるプレゼンテーションモード表示以下のいずれかの書式を使用してプレゼンテーションモードでストーリーにアクセス可能です。https://テナントドメイン/sap/fpa/ui/tenants/テナントID/bo/story/ストーリーID?mode=presenthttps://テナントドメイン/sap/fpa/ui/tenants/テナントID /app.html#/story?shellMode=present&/s/ストーリーID /https://テナントドメイン/sap/fpa/ui/tenants/テナントID /app.html#/story2?shellMode=present&/s2/ストーリーID尚、テナントドメイン、テナントID、ストーリーIDは[ファイル]→[共有]メニューから「ストーリー共有」ダイアログで確認可能です。(以下、テナントドメイン:青、テナントID:オレンジ、ストーリーID:緑)SAP Digital Boardroomとの違い以下はSAP Digital Boardroomとプレゼンテーションモードの機能やライセンスの違いについてまとめた表です。プレゼンテーションモードでは、議事録、アジェンダ、複数ディスプレイ表示の機能が実装されていません。まとめ今回は、2024Q2 QRCにてリリースされた、SAP Analytics Cloudのプレゼンテーションモードについてご紹介しました。プレゼンテーションモードでは、従来の SAP Digital Boardroom で利用可能であった主要な機能が、最適化されたストーリーエクスペリエンスに直接取り込まれており、他のストーリーからインポートされたページをストーリー内で作成されたページと併用し、それらのコンテンツをプレゼンテーションとして配信することが可能ですので、是非、この機会にご活用いただければと思います。これからもSAP Analytics Cloudの機能拡張をご紹介していきますので、是非、ご期待ください。参考ブログ:Presentation Mode: Integration of Core Digital Boardroom Features in the Optimized Experience   Read More Technology Blogs by SAP articles 

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