注意: このページは、以下の英語ページの抄訳および一部加筆しています。オリジナルの内容に関しては、Karthik-Thiruのオリジナルのブログ(英語)を参照してください。
ターゲットグループ
SAP Build を利用した SAP S/4HANA Cloud 拡張の詳細に関心がある全ての皆様
背景
SAP S/4HANA拡張の概要
SAP S/4HANA の標準機能では完全に対応できない独自のビジネス要件があるの場合は、システムを拡張する必要があります。これらの拡張は、以下の 2 つのカテゴリに分類することができます。
On-Stack (In-App)拡張は、Key User ツールまたは ABAP を使用して、コアS/4HANAシステム内で SAP S/4HANA をLocal APIを介して直接拡張します。Side-by-side 拡張は、SAP Business Technology Platform (BTP) を使用して、コア S/4HANA システム外でカスタムアプリケーションまたは統合を開発し、柔軟性とアップグレードの安全性を高めます。
SAP Build とは何か?
SAP Build (SAP Build Codeを含む) は、SAP BTP におけるデフォルトの拡張開発のためのツールセットです。
Low Code ツールとしての SAP Build ツール:
SAP Build Apps – モバイルおよび Web アプリケーションの作成SAP Build Process Automation – ビジネスプロセスとワークフローの自動化SAP Build Work Zone – デジタルワークスペースとビジネスサイトの作成
Pro Code ツールとしての SAP Build ツール:
SAP Build Code – Business Application Studio (BAS) および Cloud Application Programming Model (CAP) を使用して、アプリケーションや多くのものを作成します。ABAP Cloud – SAP BTP と SAP S/4HANA の両方で ABAP Cloudを使用します。(Teched 2024 でSAP Build に追加されたことが発表されました。)
対処すべき課題
S/4HANA アプリケーションにおいてどの拡張方式が利用可能をシステムで直接特定することが容易ではないこと。S/4HANA アプリケーションにおいて適切な拡張ポイント (API、イベントなど) を決定するのは容易ではないこと。SAP S/4HANA をSAP BTP を用いてSide-by-side拡張を行う際に統合されたエクスペリエンスが存在しないこと。
イントロダクション
SAP S/4HANA Cloud Public Edition 2408 では、1 つのウィザードに統合されたOn-Stack (In-App)拡張とSide-by-side拡張の両方を提供する新しい拡張ウィザードを利用できます。これにより、拡張を開始するためのガイド付きエクスペリエンスが提供され、SAP S/4HANA から SAP Build へのシームレスなナビゲーションが可能になります。ウィザードでは、呼出し元の S/4HANA アプリケーション(例: 受注登録)が認識され、ビジネスコンテキストに基づいて関連する拡張ポイント (API、イベントなど) がフィルタリングされます。
このウィザードには、以下に示す任意の拡張可能な SAP S/4HANA アプリからアクセスできます。
”拡張の登録” オプションは、S/4HANAの画面の右上にある Me Area (ユーザメニュー) にあります。
”拡張の登録”オプションをクリックすると、拡張ウィザードが開き、さまざまな拡張オプションが表示されます。
注記: “拡張登録” オプションを表示するための前提条件として、以下に記載されている設定ステップが必要となります。
設定方法
設定ステップの概要:
すべてのステップを詳細に説明するビデオ(YouTube )です。
セットアップの SAP ヘルプページ:
SAP BTP 側の設定手順 – リンク (2502 最新 – 日本語)SAP S/4HANA側の設定手順 – リンク(2502 最新 – 日本語)
ウィザードの拡張オプション (2025 年 4 月現在 -一部加筆を含む)
On-Stack (In-App)拡張の領域
カスタム項目拡張
必要なビジネスオブジェクトへの新規項目の追加を可能にします。ウィザードにより、ビジネスコンテキストが事前に設定されたユーザ定義項目のFioriアプリが開きます。
カスタムロジック拡張
拡張ポイント(新しい BAdI ベースの標準機能拡張ポイント)を介したカスタムロジックの追加を可能にします。ウィザードにより、ビジネスコンテキストが事前に設定されたカスタムロジックのFioriアプリが開きます。
Side-by-side 拡張の領域
カスタムプロセス(=ワークフロー&RPA)拡張
SAP S/4HANA アプリのイベント(例: 受注伝票の登録)に基づいて開始される SAP Build Process Automation でプロセスを作成します。Wizard が起動された時点のSAP S/4HANA アプリのビジネスコンテキストに応じて関連するイベントが事前に絞られるめ、簡単に目的のイベントを見つけることが可能です。
このプロセス拡張の詳細については、こちらののSAP Blog(英語) を参照してください。
ユーザーインターフェース拡張(*本パートをオリジナルから追加)
S/4HANAのユーザーインターフェースを次の2つの方法から拡張することが可能です。ここでいう拡張は、Key-User拡張の「UI適応」とは異なり、機能的な拡張を含みます。
SAP UI5 適応: ウィザードを呼び出したFiori アプリと同じUI5画面を生成することが可能です。こちらは標準のFiori アプリをベースとしつつも一部機能の追加するような拡張に適しています。カスタムSAP Fiori アプリケーション: ウィザードを呼び出したFiori アプリと同じビジネスコンテキストに含まれるAPIを選択し、それを基にUI5画面を生成することが可能です。標準とは異なるレイアウトや目的の画面を作成し拡張するのに適しています。
拡張ウィザードは、今後、より多くの拡張オプションによって拡張される予定です。
結論
SAP S/4HANA Cloud Public Edition 向けの新しい SAP Build 拡張ウィザードでは、On-Stack (In-App)拡張とSide-by-side拡張の両方を作成するためのシンプルなガイド付きエクスペリエンスが提供されます。
SAP S/4HANA Cloud, public edition システムへのアクセス権がある場合は、設定ステップに従い、拡張性ウィザードを確認します。
注意: このページは、以下の英語ページの抄訳および一部加筆しています。オリジナルの内容に関しては、Karthik-Thiruのオリジナルのブログ(英語)を参照してください。ターゲットグループSAP Build を利用した SAP S/4HANA Cloud 拡張の詳細に関心がある全ての皆様 背景SAP S/4HANA拡張の概要SAP S/4HANA の標準機能では完全に対応できない独自のビジネス要件があるの場合は、システムを拡張する必要があります。これらの拡張は、以下の 2 つのカテゴリに分類することができます。On-Stack (In-App)拡張は、Key User ツールまたは ABAP を使用して、コアS/4HANAシステム内で SAP S/4HANA をLocal APIを介して直接拡張します。Side-by-side 拡張は、SAP Business Technology Platform (BTP) を使用して、コア S/4HANA システム外でカスタムアプリケーションまたは統合を開発し、柔軟性とアップグレードの安全性を高めます。SAP Build とは何か?SAP Build (SAP Build Codeを含む) は、SAP BTP におけるデフォルトの拡張開発のためのツールセットです。Low Code ツールとしての SAP Build ツール:SAP Build Apps – モバイルおよび Web アプリケーションの作成SAP Build Process Automation – ビジネスプロセスとワークフローの自動化SAP Build Work Zone – デジタルワークスペースとビジネスサイトの作成Pro Code ツールとしての SAP Build ツール:SAP Build Code – Business Application Studio (BAS) および Cloud Application Programming Model (CAP) を使用して、アプリケーションや多くのものを作成します。ABAP Cloud – SAP BTP と SAP S/4HANA の両方で ABAP Cloudを使用します。(Teched 2024 でSAP Build に追加されたことが発表されました。)対処すべき課題S/4HANA アプリケーションにおいてどの拡張方式が利用可能をシステムで直接特定することが容易ではないこと。S/4HANA アプリケーションにおいて適切な拡張ポイント (API、イベントなど) を決定するのは容易ではないこと。SAP S/4HANA をSAP BTP を用いてSide-by-side拡張を行う際に統合されたエクスペリエンスが存在しないこと。 イントロダクションSAP S/4HANA Cloud Public Edition 2408 では、1 つのウィザードに統合されたOn-Stack (In-App)拡張とSide-by-side拡張の両方を提供する新しい拡張ウィザードを利用できます。これにより、拡張を開始するためのガイド付きエクスペリエンスが提供され、SAP S/4HANA から SAP Build へのシームレスなナビゲーションが可能になります。ウィザードでは、呼出し元の S/4HANA アプリケーション(例: 受注登録)が認識され、ビジネスコンテキストに基づいて関連する拡張ポイント (API、イベントなど) がフィルタリングされます。 このウィザードには、以下に示す任意の拡張可能な SAP S/4HANA アプリからアクセスできます。 ”拡張の登録” オプションは、S/4HANAの画面の右上にある Me Area (ユーザメニュー) にあります。”拡張の登録”オプションをクリックすると、拡張ウィザードが開き、さまざまな拡張オプションが表示されます。注記: “拡張登録” オプションを表示するための前提条件として、以下に記載されている設定ステップが必要となります。設定方法設定ステップの概要:すべてのステップを詳細に説明するビデオ(YouTube )です。セットアップの SAP ヘルプページ:SAP BTP 側の設定手順 – リンク (2502 最新 – 日本語)SAP S/4HANA側の設定手順 – リンク(2502 最新 – 日本語) ウィザードの拡張オプション (2025 年 4 月現在 -一部加筆を含む)On-Stack (In-App)拡張の領域カスタム項目拡張必要なビジネスオブジェクトへの新規項目の追加を可能にします。ウィザードにより、ビジネスコンテキストが事前に設定されたユーザ定義項目のFioriアプリが開きます。カスタムロジック拡張拡張ポイント(新しい BAdI ベースの標準機能拡張ポイント)を介したカスタムロジックの追加を可能にします。ウィザードにより、ビジネスコンテキストが事前に設定されたカスタムロジックのFioriアプリが開きます。 Side-by-side 拡張の領域カスタムプロセス(=ワークフロー&RPA)拡張SAP S/4HANA アプリのイベント(例: 受注伝票の登録)に基づいて開始される SAP Build Process Automation でプロセスを作成します。Wizard が起動された時点のSAP S/4HANA アプリのビジネスコンテキストに応じて関連するイベントが事前に絞られるめ、簡単に目的のイベントを見つけることが可能です。このプロセス拡張の詳細については、こちらののSAP Blog(英語) を参照してください。ユーザーインターフェース拡張(*本パートをオリジナルから追加)S/4HANAのユーザーインターフェースを次の2つの方法から拡張することが可能です。ここでいう拡張は、Key-User拡張の「UI適応」とは異なり、機能的な拡張を含みます。SAP UI5 適応: ウィザードを呼び出したFiori アプリと同じUI5画面を生成することが可能です。こちらは標準のFiori アプリをベースとしつつも一部機能の追加するような拡張に適しています。カスタムSAP Fiori アプリケーション: ウィザードを呼び出したFiori アプリと同じビジネスコンテキストに含まれるAPIを選択し、それを基にUI5画面を生成することが可能です。標準とは異なるレイアウトや目的の画面を作成し拡張するのに適しています。拡張ウィザードは、今後、より多くの拡張オプションによって拡張される予定です。 結論SAP S/4HANA Cloud Public Edition 向けの新しい SAP Build 拡張ウィザードでは、On-Stack (In-App)拡張とSide-by-side拡張の両方を作成するためのシンプルなガイド付きエクスペリエンスが提供されます。SAP S/4HANA Cloud, public edition システムへのアクセス権がある場合は、設定ステップに従い、拡張性ウィザードを確認します。 Read More Technology Blogs by SAP articles
#SAP
#SAPTechnologyblog