本ブログシリーズはSAP Analytics CloudのPlanning機能をこれから学ぶ方を対象とし、予算計画などの一連の予算管理業務に必要なSAP Analytics Cloudのそれぞれの機能の特徴や要点をご紹介します。
※機能の詳細ついてはSAP Help Portalを参照ください。
※ SAP Analytics Cloudは、四半期に1度のペースで製品のバージョンアップが実施されます。そのため今後のバージョンアップにより、本ブログで紹介する画面キャプチャや、操作が異なる可能性があることをご了承ください。(本ブログは2025年5月に作成しています。)
本ブログでは、SAP Analytics Cloudにおけるバリュードライバーツリーについてご紹介します。
目次:
バリュードライバーツリーの概要バリュードライバーツリーとはバリュードライバーツリーの構成バリュードライバーツリーの使い方バリュードライバーツリーの作成方法
バリュードライバーツリーの概要
バリュードライバーツリーとは
バリュードライバーツリーとは、経営指標や主要な評価項目など、関連するドライバーを構造化して表示させるものです。また、SAP Analytics Cloud for Planningではデータ入力が可能であるため、バリュードライバーツリーの表示だけでなくビジネスドライバーの値を変動させてのシミュレーションを行うことも可能です。
SAP Analytics Cloudにおいて、バリュードライバーツリーはチャートやテーブルと同様にストーリーに配置することができるアセットの一つであり、ダッシュボードやレポートに追加して状況の可視化や指標の関係性の理解、シミュレーションに使うことができます。バリュードライバーツリー上で値の変更を行うと、同じモデルを使用しているチャートやテーブルも値が連動します。
バリュードライバーツリーの構成
バリュードライバーツリーの各指標のボックスのことを「ノード」と呼び、ノードとノードの「リンク」でツリーが構成されます。バリュードライバーツリーの全体および各ノードにフィルタをかけることができます。
バリュードライバーツリーの使い方
例としてROICを先頭に各指標がノードで展開されているバリュードライバーツリーを使用します。売上原価率の向上がROICに与える影響をシミュレーションしたい場合、「売上原価率」の値を「+10%」などと変更すると、影響のある指標の値が変わり黄色でマークされます。バリュードライバーツリーを活用すると、どこにどれだけ影響があるのかを確認しながらシミュレーションすることができます。
また、表示されているノードが多く見えずらい場合は、ノードを右クリック>「ノードの圧縮」で親ノードに圧縮することができます。反対に圧縮されているノードを展開することも可能です。
さらに、指標をディメンション(分析軸)ごとに細かく値を見たい/変更したい場合は、ノードを右クリック>「ドリル情報」より展開したいディメンションをクリックすると、例えば下の画像では地域ごとの原材料費率にドリルダウンしたノードが追加されます。
バリュードライバーツリーの作成方法
バリュードライバーツリーを作成する方法は以下の2種類があります。
1. モデルから自動作成(モデルで階層や計算が定義されている場合)
2. 手動で作成
それぞれの作成方法を以下で説明します。
1. モデルから自動作成
1.1. ストーリーにバリュードライバーツリーをドラックアンドドロップし、データソースを選択します。
1.2. 「モデルからバリュードライバーツリーを自動生成…」を選択します。
1.3. 使用したい勘定を選択します。(関連する勘定が自動で選択されます。)
1.4. メジャーやフィルタを自由に設定したら完成です。
2. 手動で作成
2.1. ストーリーにバリュードライバーツリーをドラックアンドドロップし、データソースを選択します。
2.2. 「+」より新しいノードを追加します。
2.3. 勘定/メジャー/フィルタの選択、ノードタイトルの変更をしてノードの設定を行います。(例:売上高)
2.4. 他のノードも同様に作成します。(例:粗利益、売上原価)
2.5. ノード間のリンクを行います。(例:粗利益のノードを選択し、「+子を追加」から売上高と売上原価のノードを追加します。)
手動で作成する場合、上記の簡易的な勘定の関係性だけでなく、計算なども追加したノードを作成して自由にリンクすることによって、よりリッチなバリュードライバーツリーを作成することができます。自動で作成したバリュードライバーツリーにノードを新しく追加したり削除してカスタマイズすることも可能です。
今回はバリュードライバーツリーのご紹介でした。SAP Analytics Cloudは予算計画などの一連の予算管理業務に必要な機能を備えており、本ブログシリーズではそれぞれの機能の特徴や要点をご紹介しています。
こちらのリンクからご参照ください。
本ブログシリーズはSAP Analytics CloudのPlanning機能をこれから学ぶ方を対象とし、予算計画などの一連の予算管理業務に必要なSAP Analytics Cloudのそれぞれの機能の特徴や要点をご紹介します。※機能の詳細ついてはSAP Help Portalを参照ください。※ SAP Analytics Cloudは、四半期に1度のペースで製品のバージョンアップが実施されます。そのため今後のバージョンアップにより、本ブログで紹介する画面キャプチャや、操作が異なる可能性があることをご了承ください。(本ブログは2025年5月に作成しています。)本ブログでは、SAP Analytics Cloudにおけるバリュードライバーツリーについてご紹介します。目次:バリュードライバーツリーの概要バリュードライバーツリーとはバリュードライバーツリーの構成バリュードライバーツリーの使い方バリュードライバーツリーの作成方法 バリュードライバーツリーの概要バリュードライバーツリーとはバリュードライバーツリーとは、経営指標や主要な評価項目など、関連するドライバーを構造化して表示させるものです。また、SAP Analytics Cloud for Planningではデータ入力が可能であるため、バリュードライバーツリーの表示だけでなくビジネスドライバーの値を変動させてのシミュレーションを行うことも可能です。SAP Analytics Cloudにおいて、バリュードライバーツリーはチャートやテーブルと同様にストーリーに配置することができるアセットの一つであり、ダッシュボードやレポートに追加して状況の可視化や指標の関係性の理解、シミュレーションに使うことができます。バリュードライバーツリー上で値の変更を行うと、同じモデルを使用しているチャートやテーブルも値が連動します。 バリュードライバーツリーの構成バリュードライバーツリーの各指標のボックスのことを「ノード」と呼び、ノードとノードの「リンク」でツリーが構成されます。バリュードライバーツリーの全体および各ノードにフィルタをかけることができます。 バリュードライバーツリーの使い方例としてROICを先頭に各指標がノードで展開されているバリュードライバーツリーを使用します。売上原価率の向上がROICに与える影響をシミュレーションしたい場合、「売上原価率」の値を「+10%」などと変更すると、影響のある指標の値が変わり黄色でマークされます。バリュードライバーツリーを活用すると、どこにどれだけ影響があるのかを確認しながらシミュレーションすることができます。また、表示されているノードが多く見えずらい場合は、ノードを右クリック>「ノードの圧縮」で親ノードに圧縮することができます。反対に圧縮されているノードを展開することも可能です。さらに、指標をディメンション(分析軸)ごとに細かく値を見たい/変更したい場合は、ノードを右クリック>「ドリル情報」より展開したいディメンションをクリックすると、例えば下の画像では地域ごとの原材料費率にドリルダウンしたノードが追加されます。 バリュードライバーツリーの作成方法バリュードライバーツリーを作成する方法は以下の2種類があります。1. モデルから自動作成(モデルで階層や計算が定義されている場合)2. 手動で作成それぞれの作成方法を以下で説明します。1. モデルから自動作成1.1. ストーリーにバリュードライバーツリーをドラックアンドドロップし、データソースを選択します。1.2. 「モデルからバリュードライバーツリーを自動生成…」を選択します。1.3. 使用したい勘定を選択します。(関連する勘定が自動で選択されます。)1.4. メジャーやフィルタを自由に設定したら完成です。2. 手動で作成2.1. ストーリーにバリュードライバーツリーをドラックアンドドロップし、データソースを選択します。2.2. 「+」より新しいノードを追加します。2.3. 勘定/メジャー/フィルタの選択、ノードタイトルの変更をしてノードの設定を行います。(例:売上高)2.4. 他のノードも同様に作成します。(例:粗利益、売上原価)2.5. ノード間のリンクを行います。(例:粗利益のノードを選択し、「+子を追加」から売上高と売上原価のノードを追加します。)手動で作成する場合、上記の簡易的な勘定の関係性だけでなく、計算なども追加したノードを作成して自由にリンクすることによって、よりリッチなバリュードライバーツリーを作成することができます。自動で作成したバリュードライバーツリーにノードを新しく追加したり削除してカスタマイズすることも可能です。 今回はバリュードライバーツリーのご紹介でした。SAP Analytics Cloudは予算計画などの一連の予算管理業務に必要な機能を備えており、本ブログシリーズではそれぞれの機能の特徴や要点をご紹介しています。こちらのリンクからご参照ください。 Read More Technology Blog Posts by SAP articles
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